ジャパンピアノコンペティション┃JPC2020

NPO法人音楽は平和をはこぶ 上野谷拓也さんからのメッセージ

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先日、ハンガリー子どものためのバルトーク国際ピアノコンクールアジア大会(BCCA)地区予選会について、
「NPO法人音楽は平和をはこぶ」専務理事の上野谷拓也さんからメッセージをいただきました。
その全文を掲載いたします。

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2020年1月吉日
NPO法人音楽は平和を運ぶ

 昨年公開された石川慶監督の映画『蜜蜂と遠雷』で主人公たちが演奏する圧巻のピアノ演奏に感動された方が多くいらっしゃると思います。国際ピアノコンクールに出場する若きピアニストたちの群像劇をリアルに描いた小説『蜜蜂と遠雷』は、直木賞&本屋大賞のダブル受賞に輝き、作家恩田陸の新たな代表作となり、その映画化が公表されるとともにピアノ演奏をするのは誰かと話題になりました。メインキャストの一人である森崎ウィンが演じたマサル・カルロス・レヴィ・アナトールの演奏シーンを担当したピアニストが金子三勇士です。

BCCA音楽監督の金子三勇士

 日本人の父とハンガリー人の母のもとに生まれた金子三勇士は、6歳よりハンガリーのピアノ教育第一人者チェ・ナジュ・タマーシュネーに師事、単身ハンガリーに留学し祖父母の家よりバルトーク音楽小学校に通うという厳しい環境の中で育ちました。2001年(11歳)飛び級で国立リスト音楽院大学(特別才能育成コース)に入学、2006年(16歳)全課程取得とともに日本に帰国し、東京音楽大学ピアノ演奏家コースを首席で卒業し、同大学院器楽専攻鍵盤楽器研究領域を修了、現在はスタインウェイ・アーティストでもあります。

 その金子三勇士が日本の小中学校の子どもたちはとても良いものを持っているので、もっともっと伸ばせるように応援し『未来のピアニスト』たちを育てたいと取り組んでいるのが「ハンガリー子どものためのバルトーク国際ピアノコンクール」への派遣事業であり、NPO法人音楽は平和を運ぶはその趣旨に賛同し共催しています。
「ハンガリー子どものためのバルトーク国際ピアノコンクール」は、リストやバルトークを生んだハンガリーで子供たちの音楽教育に取り組んでいる金子三勇士の恩師エックハルト・ガーボル氏が中心となって開催しているコンクールで、今年11月にハンガリー・ブタペストで第6回大会が開催されます。

2017年4月23日 呉大会の様子

 前回2017年11月24日・25日に開催された第5回大会には日本から6名の『未来のピアニスト』が出場し、初出場ながら参加者全員がグランプリ・最優秀賞・特別賞を受賞しました。広島地区からは呉市の大下依千翔君(当時小学校6年生)が12、13歳部門のグランプリ、水野幸さん(当時中学校2年生)が14~16歳の部の最優秀賞に輝きました。
現地審査委員からは、日本人は技術の向上に関心があると思っていたが今回の出場者の演奏を聴くと音楽性、芸術性といった精神的な面が優れているように感じた、日頃から子供たちにどんな指導をしているのか関心がある、という声が多く聞こえたそうです。

会話や指導を通して、応募者と向き合う

 この事業を主催しているジャパンピアノコンペティション(JPC)実行委員会では金子三勇士とともに『未来のピアニスト』の育成に取り組んでいますが、それにはテクニックだけを重視するのではなく、将来性・可能性を見て優秀者を選ぶことが重要と考えています。そのためBCCA地区予選でも「未来のピアニスト」を選考する審査委員は金子三勇士ただ一人です。通常のコンクールのように審査委員が何人も並び数値で評価をするようなことはしません。金子三勇士自らが演奏を含めて20分間会話や指導を通して応募者一人一人と向き合い、演奏技量だけでなくピアノ演奏に向き合う情熱や聴衆を魅了しようとする心意気を感じ取るマスターコース形式で評価をします。
 さらに11月にハンガリーで開催される本選出場者も各地区予選で選考された『未来のピアニスト』たちによるアジア地区予選を東京で開催し、エックハルト・ガーボル氏も加わったマスターコースにより選考します。

 音楽には客観的で普遍的な評価が困難なところがあります。さらに『未来のピアニスト』としての将来性・可能性を評価するには、その場で示した技量だけではなく音楽に向き合う情熱や周りからの応援に応える素直さなど性格面・精神面の能力が重要になります。マスターコースは技術面ではなくこのような精神面での可能性を評価し応援する素晴らしい環境です。

3月に開催される地区予選会、5月3日のアジア大会はいずれも一般公開しています。
ぜひこの機会にご来場いただきマスターコースの素晴らしさと可能性をご理解いただきたくご案内いたします。

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